子どもが真ん中「子縁社会」

 6月17日(土)、NPO法人の事業として開始した「おるた家屋食堂」の1周年を記念して、フォーラム「おるた家族食堂」を開催しました。基調講演の講師は沖縄大学名誉教授の加藤彰彦先生。お話を伺う度に「あ~も~、先生大好きだあ~」と思います。とてもフラットで柔軟で、人の話を聞く態度が素晴らしい。「へ~!そうなの」「それはすごいね!」なんて相槌を打たれたら、子どもでなくても気持ちが上がって自信がついてきます。

 加藤先生は長年実態調査をしてきた沖縄の子どもの貧困のまとめに入っていて、8月には「沖縄子どもの貧困白書」(かもがわ出版)として刊行される予定だそうです。そして、官民タッグを組んで、未来への子どもの貧困対策「沖縄モデル」をつくろう!と活動されています。

 基調講演の冒頭、小さな自分史としてこれまでを振り返って、「次の世代を担う人たちを育てていく。応援する。それが人が生きる目的ではないか」と静かにきっぱりと語られたのを聞いて、背中を押されるというよりも優しくなでられたような気持ちになったのは、きっと私だけではなかったはずです。おるた家屋食堂の運営サイドの多くは、この日のパネルディスカッションに登壇したパネラーの二人と加藤先生とのちょうど中間の世代。子どもを真ん中にしたつながりづくりのバトンをつなぎ、若い子育て世代を緩やかに受け止めて応援していきたいと思いました。